チェコ共和国は南ボヘミアの郷土料理がクライダです。トロっとしたキノコのスープにクミンとディルで風味を付けるのが特徴。ポーチドエッグを少しずつ崩しながら食べます。ポーチドエッグの代わりに半熟のゆで卵を入れてもOK。キノコの種類もお好みで。
ディル(学名:Anethum graveolens)はセリ科の一年草です。イノンドとも呼ばれ、葉をハーブとして種子をスパイスとして利用します。ここで使うのは葉、ディルウィードの方です。ロシアや東部ヨーロッパではよく料理に使います。チェコには、ホワイトソースにディルと生クリームを加えたKoprová omáčkaコプロヴァ・オマチュカというソースがあり、肉やジャガイモ、ゆで卵、それにknedlíku クネドリク(小麦粉やジャガイモなどのお団子)につけて食べるのが一般的です。ディルの葉は乾燥すると芳香が失われるので注意しましょう。
◆材料・下ごしらえ(4人分)
ジャガイモ…2個
※賽の目切り
タマネギ…1/2個
※粗みじん切り
シイタケ…4枚
※石づきを取り1㎝幅に切る
舞茸…4個
※1㎝幅ぐらいに手で割く
無塩バター…20g
※有塩の場合は後で加える塩を少なめに
薄力粉…大さじ2
野菜ブロス…800ml(顆粒や固形のコンソメをぬるま湯800mlで溶いたものでも可)
つくり方⇒野菜ブロス
ローリエの葉…1枚
クミン…ひとつまみ(乾燥スパイス)
白胡椒…ひとつまみ
塩…小さじ1/2
サワークリーム…大さじ2
卵…4個
ディル…4枝
◆つくり方
1.スープをつくる
鍋を弱火にかけてバターを広げながら溶かす。
薄力粉を茶漉しなどで少しずつ振り入れてスパチュラや木べらで均等になるように混ぜる。
野菜ブロスを加えて馴染ませる。
中火にして野菜とキノコとローリエを入れる。
沸騰したらクミン、胡椒、塩を足し、蓋をして弱火で10分ほど煮る。
サワークリームを混ぜ合わせる。
2.ポーチドエッグをつくる
鍋にたっぷりの水と酢(分量外・水1ℓに対して酢大さじ4ぐらい)を注いで火にかける。
ボールなどに卵をひとつ割り入れる。
沸騰したら菜箸で湯をかき混ぜて渦をつくり、その中心に卵をゆっくり落とす。
卵はそのままではなく、一旦網杓子に移すと白身の水っぽい部分だけが取れるのできれいに仕上がる。
3分間茹でたら網杓子などを使って冷水にとる。
3.仕上げ
器にスープを盛り付け、ポーチドエッグを真ん中にのせる。
ディルをちぎって散らす。