シュクメルリ / Shkmeruli

ジョージアの伝統料理シュクメルリShkmeruli(ジョージア語:შქმერული)。もともとは大コーカサス山脈の南にあり、ワイン産地として知られるラチャ地方の郷土料理でしたが、それが全国的に広まって定着していったようです。いまではジョージアの名物のひとつと言ってもいいでしょう。日本では数年前にファストフードチェーンで限定販売されたことがあるとか。
この料理の決め手はコリアンダーシードとフェヌグリークFenugreek。インドや西アジアの料理でよく使うフェヌグリーク(学名:Trigonella foenum-graecum)は、和名を胡蘆巴(コロハ)という黄色の実です。これに対してジョージアのフェヌグリーク(学名:Trigonella caerulea、ジョージア語:ულუმბოウツコスネリ)は、和名が霊陵香(レイリョウコウ)という緑の実の別種。黄色の方が苦みが少し強い感じです。緑のフェヌグリークは、スイス東部グラールス州の特産である円筒型チーズ、シャブツィガーSchabzigerの風味づけに利用されています。ここで使うのは黄色のフェヌグリークです。加熱すると香りが立ち、苦みが収まります。

●材料・下ごしらえ(4人分)
鶏モモ肉…400g
※余分な脂肪を切り取り、7~8cm程度の大きさに切り分ける
塩…小さじ1
オリーブオイル…大さじ1
ニンニク…2片

※包丁の腹などで叩いて潰し、芯を取り除く
牛乳…2カップ
コリアンダーシード…小さじ1(すり潰したものか粉末)
フェヌグリーク…小さじ1(すり潰したものか粉末)
無塩バター…10g
イタリアンパセリ…2枝

※粗みじん切り

●つくり方
1.肉を焼く
鶏肉の両面に塩を振る。
鍋にオリーブオイルを引き中火にかける。
肉を皮目を下にして並べる。
皮がパリパリになるまで焼いたら裏返す。
焼き色が付いたところで一旦肉を取り出す。

2.ソースをつくる
同じ鍋にバターを入れ、中火のままコリアンダーシードとフェヌグリークを加える。
牛乳をゆっくり注ぎながら混ぜる。
沸騰したら弱火におとし、蓋をして15分ほど煮込む。

3.仕上げ
肉を戻し、さらに弱火で10分ほど煮たら出来上がり。
火を止めて皿に盛り付け、イタリアンパセリを振りかける。

マッシュポテトなどを合わせましょう。