ジェノヴェーゼGenoveseといえば北イタリアはジェノヴァGenovaのものを示す形容詞です。特にバジルを使ったペストPesto alla Genoveseは有名。日本でジェノヴェーゼ・パスタと聞いたらバジルペーストを使ったものを思い浮かべるでしょう。でも、イタリアでジェノヴェーゼ・パスタPasta alla Genoveseといえば、ナポリ名物の、牛肉と野菜を煮込んだソースに和えたパスタのことです。名前の由来は諸説あり、中世から重要な港湾都市であったジェノヴァとナポリは相互の往来も多く、ナポリに移り住んだジェノヴァ人が広めたとか、ジェノヴェーゼさん[1]カンパーニャ州に多い苗字だとかが考案したとか言われています。バジルペーストのパスタのイタリアでの呼び名はPasta al pestoパスタ・アル・ペスト。ややこしいです。ジェノヴェーゼをつくる際にナポリでは、通常zitiズィーティという肉厚の筒状ショートパスタを使いますが、入手が難しいのでペンネで代用します。ナポリ名物でありながら、トマトを使わないところもこの料理の特徴です。
イタリア語のpestoは、「すりつぶされた」という意味。具材を砕いて潰して作る調理法のことです。英語のpasteペーストとは関係ありません。イタリアで一般にペストといえばバジルとニンニクと松の実を使ったジェノバ風です。でも、それ以外にピスタチオ、アーモンド、ドライトマト、ルッコラ、ズッキーニ、トウガラシなどを使った様々なペストがあります。
●材料・下ごしらえ(4人分)
ペンネ…500g
牛肉…300g(脂肪の少ないモモ肉など)
※一口大に切る
タマネギ…1個
※みじん切り
ニンジン…1/2本
※みじん切り
セロリ…1/2本
※みじん切り
ニンニク…1片
※みじん切り
イタリアンパセリ…5枝(普通のパセリでも可)
※粗みじん切り
オリーブオイル…30ml
白ワイン…100ml
ローリエの葉…1枚
塩…ひとつまみ
黒胡椒…ひとつまみ
パルミジャーノレッジャーノチーズ…好きなだけ
※すりおろす
水…5ℓ
塩…50g
●つくり方
1.炒める
フライパンにオリーブオイルを引き中火にかける。
肉を並べ入れ、表面が白っぽくなるまで焼く。
ニンニク、タマネギ、ニンジン、セロリを加えて炒める。
2.煮込む
野菜がしんなりしたら、白ワインとローリエの葉を入れて混ぜる。
ぐつぐつしてきたら、蓋をして弱火におとし20分ほど煮込む。
3.茹でる
煮込んでいる間に、大きめの鍋に水5ℓを入れて火にかける。
沸騰したら塩を加え、パスタを投入する。
パスタのパッケージに記載の茹で時間で茹でる。
4.絡める
茹で上がったらパスタの湯を切り、2の鍋に移す。
パセリを加えて、ソースとパスタを手早く絡めたら出来上がり。
平たい皿に盛り、チーズを振りかける。
References
↑1 | カンパーニャ州に多い苗字だとか |
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