ロシアの名物料理ビーフストロガノフBeef Stroganoff/бефстроганов。おそらくロシアを周遊する
ツアーに参加したら、ボルシチとともに必ず一度は提供されると思います。
ビーフストロガノフは、19世紀にロシアの貴族、アレクサンドル・ストロガノフ伯爵家に仕えたフランス人シェフが考案したものらしいのですが、いつどのように生まれたのかは定かではありません。1861年初刊のロシアの料理本Podarok molodym khozyaykam(若い主婦への贈り物)[1]エレナ・モロコヴェツ著によれば、バター、小麦粉、マスタード、サワークリームを加えたブイヨンに、さいの目に切って炒めた牛肉を入れて絡めるというようなレシピです。現在ロシアで普通に出されているものと違い、タマネギもマッシュルームもトマトも入っていませんでした。
ここでは、小生が子供の頃に母がつくってくれていたつくり方をご紹介。ポイントは出汁などは使わずに素材の味だけを活かすこと。
ビーフストロガノフはご飯と一緒に食べることが多いせいか、ときどきハヤシライスと混同したレシピを見かけます。でもまったくの別物なので、ケチャップやウスターソース、ドゥミグラスソースなどは使いません。たっぷりの生クリームで甘い仕上がりです。
●材料・下ごしらえ(4人前)
牛薄切り肉…500g
※大きければ食べやすい大きさに切る
タマネギ…1個(200g程度)
※縦半分に切り、5mm厚さの薄切り
マッシュルーム…8~10個(200g程度)
※5mm厚さの薄切り
トマト…1個(200g程度)
※へたを取って湯剥きしてから横半分に切り、種を除いてさいの目切り
無塩バター…30g(有塩を使う場合は味付けの塩を省く)
小麦粉…大さじ2
塩…ひとつまみ
胡椒…少々
生クリーム…200ml
水…200ml
●つくり方
1.牛肉を焼く
バットに牛肉を入れて、小麦粉を茶こしなどで振り入れながら全体に均等になるようにまぶす。
フライパンを中火にかけ、バターを入れる。牛肉を加えてバターが絡むようにしながら焼く。
2.炒める
牛肉の色が白っぽく変わってきたら、タマネギを入れる。タマネギが牛肉の下になるように少しずつ返す。タマネギが透きとおったところでマッシュルームを足してさらに1~2分炒める。
3.煮込む
具材がなじんだら、塩と胡椒をかけてさっと混ぜトマトと水を加える。そのまま中火で煮込む。概ね15分程度で火を弱め、生クリームを注ぎ込む。1分ほど温め、軽く混ぜたら出来上がり。
バターライスか茹でたフェットチーネなど太めのパスタ、あるいはマッシュポテトと一緒に食べます。
◆バターライス
温かいご飯100gに対して10gの有塩バターを混ぜるだけでもOKです。炒める場合にはニンンクとタマネギのみじん切りを先に炒めて、ご飯を加えてからバターを混ぜます。ほかの味は加えません。お好みでパセリのみじん切りをふりかけましょう。
References
↑1 | エレナ・モロコヴェツ著 |
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