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モルダヴィアの豚肉煮込み /          Tochitură Moldovenească

トキトゥラはルーマニアの伝統料理のひとつで、主に豚肉を煮込んでつくるものですが、地方によって特色があります。その中でも北東部モルダヴィア地方及び隣国モルドヴァの郷土料理がトキトゥラ・モルドヴェネスカです。イタリアのポレンタのような、コーンミールでつくるmamaligaママリガとチーズ、目玉焼きを添えます。ルーマニアにはcasカシュというモッツァレラのような牛や羊のミルクからつくるフレッシュタイプの […]

松本清張 暗中模索

清張の推理、サスペンス作品で面白さのひとつが素人探偵の活躍です。本来は犯罪捜査や素行調査などとは無縁のはずの人物が、事件に巻き込まれたり、あるいは自ら踊り込んだりして謎を解き明かしていきます。大抵の場合、小さなヒントを頼りに手探りでスタート。ときにその直感や推理が的中することもあれば、まったくの見当違いであらぬ方向へ突き進んでは行き詰ることもあります。数ある清張の素人探偵ものの中でも個人的に気に入 […]

クリスマスプディングの冒険

◆The Adventure of the Christmas Pudding and a Selection of Entrées(1960年)ポアロもの5篇にミス・マープルものの「グリーンショウ氏の阿房宮」”Greenshaw’s Folly”を組み合わせた短編集です。アメリカではこのかたちでの短編集は出版されず、”Double Sin and […]

ガンボ / Gumbo

ガンボはアメリカ南部ルイジアナの郷土料理。ルイジアナ以外でも南部アメリカを中心に広く食べられてきた料理です。この地域では、CreoleクレオールとCajunケイジャンのふたつの文化が共存します。大まかな括りとして、クレオールはフランスやスペインから最初に南部アメリカやカリブ地域へ移住してきた人たちで、ケイジャンは18世紀にカナダのAcadiaアケイディア(東部沿海州)から移住してきたフランス語圏の […]

冬至

12月21日または22日は、北半球で一年のうち昼がもっとも短く夜がもっとも長くなる冬至の日です。昔からゆず湯に入り、カボチャを食べるという習慣がありますね。日本だと南北での差異を考慮したとしても、日の出から日の入りまでは9時間から10時間はあるでしょう。ですから、そこまで暗さを実感することはあまりないかもしれません。一方、同じ時期のヨーロッパを訪れると、まず一際暗いことに驚きます。朝になってもなか […]

アガサ・クリスティとフォリー

アガサ・クリスティが著したポアロものの小説のひとつ、”Dead Man’s Folly”「死者のあやまち」(1956年初版)。よく練られた構成の上質なミステリーなので、アガサを読んでいない人にも読んでほしいお話のひとつといえます。何しろ意味が深いタイトルなんです。面白いのがfollyフォリーという単語。これには名詞として二つの違った意味があります。ひとつは日本語 […]

クライダ / Kulajda

チェコ共和国は南ボヘミアの郷土料理がクライダです。トロっとしたキノコのスープにクミンとディルで風味を付けるのが特徴。ポーチドエッグを少しずつ崩しながら食べます。ポーチドエッグの代わりに半熟のゆで卵を入れてもOK。キノコの種類もお好みで。ディル(学名:Anethum graveolens)はセリ科の一年草です。イノンドとも呼ばれ、葉をハーブとして種子をスパイスとして利用します。ここで使うのは葉、ディ […]

ミス・マープル天誅

ロンドンから南へ25マイルほど離れた小さな村セント・メアリー・ミードに暮らす老婆ミス・ジェーン・マープル。みんなの話をじっくり聞いてそこから真相を導き出すのが得意です。そのうえ、わざと犯人をあぶり出すような小細工を仕掛けることもお手の物というのが素晴らしい。ここでは、つながりのある2つのお話を自分勝手にご紹介します。(内容は早川書房版がベースです) ◆カリブ海の秘密A Caribbean Myst […]

リトアニアのチキンロール / Vištienos vyniotinis

ラトヴィア、エストニアとともにバルト三国と呼ばれるリトアニア。その国の郷土料理がVištienos vyniotinisヴィシュティニョス・ヴィニョティニスです。鶏むね肉でドライフルーツなどを巻いて湯煎にしてつくります。中身はお好みで構いません。現地でもドライフルーツの代わりに挽き肉やハム、チーズ、ナッツなどを入れる場合があります。 ◆材料・下ごしらえ(チキンロール2個・4人分)鶏むね肉…2枚(5 […]

ニチニチソウ

夏の花壇を彩る草花の定番のひとつになっているのがニチニチソウです。その名の通り毎日のように次々と新しい花を咲かせ、しかも暑さに非常に強く真夏の炎天下にひときわ元気になるため人気があります。もともとマダガスカルやインドネシアなどの熱帯地域が原産で、キョウチクトウ科の常緑小低木という扱いですが、日本では冬越しが難しいので一年草の仲間です。葉をよく見ると光沢があり厚手でいかにも熱帯生まれという感じがしま […]