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ガーデニング・スタイル・ブック

斑入り

庭や花の仕事をする人の中にもいわゆる「斑入りマニア」たちがたくさんいます。斑入りとは、よく見かけるものではホスタ(ギボウシ)、リリオペ(ヤブラン)、ヘデラ(アイビー)、ツルニチニチソウ、観葉植物のデュランタやポトスなどのように、葉の一部の色が薄くなったり白っぽくなったりする種です。その斑入りに魅せられるとついつい集めてしまい、素材として使いたくなります。ガーデニングといったらやっぱり色とりどりの花 […]

メイポール

ヨーロッパ、特にアルプス以北では、冬は暗くて冷たく長い季節です。そして、復活祭も過ぎる頃になると待ちに待った春がやってきます。若葉が萌え花の咲き乱れる春から初夏にかけては一年でもっとも美しく、人々を自由で楽しい気持ちにさせる時期です。5月は英語ではMay、フランス語、ドイツ語ではMai、スペイン語ではMayo、イタリア語ではMaggioとどれも似ています。この言葉の起源は、古代ローマ神話の春を司る […]

土壌

植物の生育には土が必要です。空気中や水中に根をのばす一部の植物は別にすると、ほとんどは土の中に根を張り、そこから生長に有効な成分を吸い上げています。植物が健康に育ち、花や実をつけるためにはその基盤となる土が良い状態でなければなりません。ではどんな土が良い土といえるのでしょう。とりあえず手近にある土を触って観察してみるとわかります。色はどんな感じでしょうか。少し水を含んだ状態で黒に近い濃い褐色という […]

キューガーデンズ

イギリスの王立植物園であるキューガーデンズKew Gardensは、ロンドンの中心部から南西のリッチモンド・アポン・テムズに位置します。ロンドンから地下鉄の利用でも気軽に行ける場所にありながら、115万㎡という広大な敷地を持つ世界屈指の植物園です。そこには世界中から集められた3万種を超えるといわれる植物が保存、育成されています。鉄骨とガラスでできた全長110mの大温室パームハウスがキューガーデンズ […]

王立園芸協会

イギリスにおいて、王室や貴族のための庭園づくりからはじまり、一般市民に親しまれるガーデニングへと園芸が普及したのは、紛れもなく王立園芸協会Royal Horticultural Societyの存在があるからです。その活動はイギリスやヨーロッパのみならず、世界中へと影響を及ぼし、園芸技術の発展や研究家の育成、そして個人の趣味としてのすそ野の広がりに貢献してきました。協会の創設は1804年。すでに2 […]

オランダとオレンジ

小学生のころ、テレビではじめてオランダ代表のサッカーの試合を見ました。そのときに、選手たちがオレンジ色のユニフォームを着ていたので、「オランダ」と「オレンジ」は語源的に関連があるのだと勝手に思い込んだのです。もちろん、綴りを見ればHolland とorangeに直接関係がないということぐらいはすぐにわかります。でも、ボンクラ小学生はそんなことを考えるわけもありません。「オランダ」という日本語の国名 […]

日陰の庭

植物にとって生育条件の悪い場所では、その環境に合わせたかたちで庭づくりを考えていく必要があります。当たり前のことですが、庭のある場所で植物は育つわけですし、植物は生物なので環境に適応するのにも限界があるからです。植物の生育に欠かせない最低の必要条件というのは温度と水分と明るさの3つ。もちろんこれらは人間の管理の範囲内で調整可能な部分もありますが、本来はその土地の風土に適した植物を育てるというのが正 […]