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木々のささやき

フジ

フジは古くから日本人に愛されてきた植物で、初夏を象徴する樹木のひとつです。マメ科のつる性落葉高木。房状の白や薄紫の花が垂れ下がるようなかたちでつくという特徴があります。フジ属の学名・英語名はウィステリアwisteriaです。日本原産のフジは学名では「花がたくさん」という意味のfloribundaフロリブンダ、英語ではJapanese Wisteiraと呼ばれています。19世紀にアメリカやヨーロッパ […]

エニシダ

春から初夏にかけて黄金色の花をたくさんつけるのがエニシダCytisus scopariusです。エニシダ属にはいくつもの種が存在しますが、どれも花や葉の形でそれとわかります。細い枝に細かい葉が密生し、その先にマメ科特有の丸い花が咲いてこんもりとした樹形になるのです。原産はヨーロッパ、北アフリカから西アジアでその多様性は特に地中海地域でみられます。日本にやってきたのは江戸時代の17世紀後半とされ、当 […]

シラカバ

高原の象徴ともいえるシラカバ(あるいはシラカンバ)Betula platyphyllaは、主に本州の中部地方以北から北海道にかけての山地帯に分布する落葉高木です。細く高く成長し、樹高が25~30mとなって群生します。特徴は山の中でもよく目立つその樹皮です。白いカバノキとして名前の由来にもなっていますが、薄くはがすことができるので紙の代用として使われていました。また、同じ仲間のウダイカンバとともに、 […]

ハナミズキ

小さい庭にシンボルツリーとして1本だけ木を植えたいとしたらどんなイメージでしょうか。「花が咲いて、実がなって、紅葉して、手間がかからなくて…」というような希望が多いと思います。すべてが当てはまって人気の樹種がハナミズキCornus floridaです。大きくなりすぎないので単植にも列植にも向き、挿し木や接ぎ木で比較的簡単に増やすことができることもあり、園芸樹木として確固たる地位を築いています。この […]

モクレン

梅と桜の開花の間の短い期間に、葉に先がけて花を咲かせるモクレンやコブシは印象的です。特にモクレン(シモクレン)やハクモクレンの色鮮やかなカップ型に咲く花は、桜のような華やかさはないものの、優雅な風情を感じさせます。蝋細工のような透明感のある光沢と芳香が特徴です。モクレンは中国原産の落葉樹です。古くから造園樹木として利用されてきました。自然に樹形が整うタイプで剪定などの管理もあまり必要がなく、しかも […]

ミモザ

3月8日は国連が定めた国際女性デーです。イタリアではこの日に、男性から女性へミモザの花を贈る習慣があります。女性の強さの象徴として強健な性質のミモザの小枝でこの日を祝うようになったそうです。ロシアでは、1917年にペトログラード[1]現在のサンクトペテルブルクで起こった国際女性デーのデモが二月革命の発端になったとして、この日を祝日としています。この日とは直接関係はありませんが、ゆで卵をミモザに見立 […]

ジンチョウゲ

春のはじめに強い芳香とともにかわいい花をつけるのがジンチョウゲです。中国が原産の常緑低木で、ジンチョウゲ科ジチョウゲ属の植物になります。ジンチョウゲ属には50以上の種があり、アジアからヨーロッパ、北アフリカに分布しています。その花の共通した特徴は先が尖った4枚または5枚の花びらのように見える萼片があるところです。色は白から濃いピンク、それに黄緑などになります。ジンチョウゲの場合には、つぼみの頃は鞘 […]