ミス・マープル矍鑠 /Spry Miss Marple
イングランド南部の小村セント・メアリー・ミードで人生の大半を過ごしてきたジェーン・マープルは、落ち着いてひとの話に耳を傾け、じっくりと観察します。そして、気に掛った些細な事象に着目しては快刀乱麻を断つが如くに謎を解いていくのです。そんなミス・マープルが才気を発揮するお話を個人的視点でご紹介します。(内容は早川書房版をベースにしています) ◆牧師館の殺人The Murder at the Vica […]
イングランド南部の小村セント・メアリー・ミードで人生の大半を過ごしてきたジェーン・マープルは、落ち着いてひとの話に耳を傾け、じっくりと観察します。そして、気に掛った些細な事象に着目しては快刀乱麻を断つが如くに謎を解いていくのです。そんなミス・マープルが才気を発揮するお話を個人的視点でご紹介します。(内容は早川書房版をベースにしています) ◆牧師館の殺人The Murder at the Vica […]
フランスの家庭料理の牛肉と野菜の煮込みMijoté de boeuf aux légumesミジョテ・ドゥ・ブフ・オ・レギュムをつくります。mijotéは弱火でじっくり煮込んだという意味。フランスには多彩な煮込み料理があります。フランシュ・コンテのポテ、ラングドックのカスレ、プロヴァンスのドウブ、バスクのナヴァランといった地方の郷土料理 も有名です。ミジョテは、Mijoté de poulet( […]
松本清張の作品でタイトルに「黒」の入るシリーズや作品を自分勝手にご紹介する第3弾。今回は「黒の図説」です。 1969年3月から1972年12月にかけて「週刊朝日」に連載されました。「黒の図説」としての単行本化はありません。以下は連載の順番です。 ▼速力の告発 次項「分離の時間」が表題の単行本に収録。 不幸な交通事故で妻子を失った家庭電器販売店主の木谷修吉。加害者は若いサラリーマンです。最初は彼を […]
ウォッカベースの定番カクテルのひとつです。日本語にすると「血だらけ」あるいは「血まみれ」のメアリーという意味。イングランド初の女王だったメアリー1世(在位1553-1558年)のことを指します。彼女はヘンリー8世と最初の妻キャサリン・オブ・アラゴンとの間に生まれました。敬虔なカトリック信者であり、またヘンリー8世から冷遇されていたことも手伝って、即位後にヘンリー8世からエドワード6世へと継承され […]
松本清張の著作の中には女を主人公にした作品が多々あります。タイトルに「女」が含まれる小説を集めて手前勝手にご紹介する第二弾です。( )内は最初の雑誌掲載年または単行本刊行年。 ▼女に憑かれた男(1956年) 「小説春秋」に掲載されました。この雑誌は桃園書房という出版社が出していたもので、文藝春秋とは関係がありません。単行本としては、清張没後30年記念と題して出版された「任務 松本清張未刊行短篇集 […]
アメリカ中西部、東をインディアナとケンタッキー、西をミズーリとアイオワ、北がウィスコンシンに囲まれたイリノイ州は、かつてアメリカのメインストリートと呼ばれたルート66[1]シカゴからカリフォルニアのサンタモニカまで・1985年廃線が縦断していた重要な場所です。州都は中央部にあるスプリングフィールド。でも名実ともにイリノイを代表する都市がシカゴです。ニューヨーク、ロサンジェルスに次ぐアメリカで3番目 […]
松本清張の作品で「黒」がタイトルに含まれる小説やシリーズを自分勝手に紹介する第2弾。今回は「黒の様式」です。「歯止め」から「内海の輪」までの6編が、1967年(昭和42年)1月に始まり1968年(昭和43年)10月に至る期間に「週刊朝日」で連載されました。単行本化された際に「黒の様式」として収録されたのは、「歯止め」、「犯罪広告」、「微笑の儀式」の3編のみです。以下、連載順にご紹介。 ▼歯止め津留 […]
シチリアや南イタリアのカラブリアで使われるソースsalmoriglioサルモリッリオ。もともとは塩水を意味するラテン語のsalimuriaからこの言葉があり、スペインのサルモレホsalmorejo[1]ガスパチョに似た冷製トマトスープも同じ語源なのだとか。イタリアではこのソースに漬け込んだ魚や肉を焼き、温めたソースをかけて仕上げます。定番はPesce spada al salmoriglioメカ […]
デンマークの伝統料理のひとつMørbradbøffer i flødesovs(メルブラブファ・イ・フルドゥソフス)豚ヒレ肉のクリームソースをつくります。とっても簡単です。本来はオーブンを使用しますが、フライパンや鍋ひとつだけでつくってみましょう。新タマネギが甘くて柔らかくお勧めですが、時期的に手に入らなければ普通のタマネギでもOK。その場合は炒める時間を少しだけ長めに。ブイヨンなど出汁になるよ […]
アメリカ東部のペンシルベニア州は、”The Keystone State”「要石[1]アーチを中央で支えるくさび形の石の州」と呼ばれます。それは、アメリカ独立の際に13植民地の中心となり、合衆国建国に繋がる重要な役割を果たしたからです。横長の長方形のような形をした州の南東端、ニュージャージー州に接する場所にあるのは、独立宣言の街として知られる州最大の都市フィラデルフィア。 […]