ポアロ登場 / Poirot Investigates
◆Poirot Investigates(1924年) アガサ・クリスティが描くベルギー出身の名探偵エルキュール・ポアロ。立派な口髭をたくわえた小男の、素早く目覚ましい活躍を纏めた短編集を私見によってご紹介します。(内容は早川書房版がベースです) イギリス本国では11の物語で出版され、その後、アメリカでは3話が追加された14編の構成になりました。その3篇はイギリス版では”Poirot& […]
◆Poirot Investigates(1924年) アガサ・クリスティが描くベルギー出身の名探偵エルキュール・ポアロ。立派な口髭をたくわえた小男の、素早く目覚ましい活躍を纏めた短編集を私見によってご紹介します。(内容は早川書房版がベースです) イギリス本国では11の物語で出版され、その後、アメリカでは3話が追加された14編の構成になりました。その3篇はイギリス版では”Poirot& […]
亡くなった母が岐阜県大垣市の出身です。かくいう小生も「東京生まれで東京育ち」と公言してはいるものの、厳密に言えば生まれた場所は大垣市民病院。昔は妊婦が実家に帰って出産するのが当たり前だったからでもあります。もうずいぶん前に建物はなくなりましたが、母の実家は田町の川沿いに構えていました。平屋ながら迷子になるぐらいの広さだったのを思い出します。大垣や岐阜は祖父母をはじめ親戚もたくさんいたので、高校生 […]
よく「日本人のソウルフード」とか、「〇〇県人のソウルフード」などという言葉を耳にします。ソウル=魂から、その土地では誰もが知っていて、好んで食べられてもいる、国民食、県民食あるいは国や地域を代表する食べ物というような意味で使われるのでしょう。しかし、これはそもそも英語のSoul Foodソウルフードの本来の意味とはまったく異なるので、注意が必要かと思います。日本以外、とりわけアメリカでは間違って […]
いつも飄々とした姿で現れては難事件を解決する名探偵、金田一耕助。 雀の巣の如きもじゃもじゃ頭に被っているのは、くちゃくちゃと形の崩れたお釜帽です。お釜帽とは文字通りお釜を逆さまにしたような、天辺が丸くなっている山高帽のこと。柔らかいフェルトのソフト帽、中折れ帽とは違い、硬いフェルトでできているので本来は形が崩れないものです。それを使い込んで使い込んで、つばの部分も広がって、ふにゃふにゃでてろてろ […]
デンマークの名物料理のひとつはミートボール入りスープ、Hønsekødssuppe med Kødbollerヘンセクースペ・メ・クーバラ。英語だとChicken soup with meatballsです。チキンスープに豚のミートボールを入れます。 ミートボールの大きさは好き好きですが、デンマークだとピンポン玉より小さめサイズが多いかも。Melbollerメルバラと呼ばれる小麦粉団子を、Bol […]
トキトゥラはルーマニアの伝統料理のひとつで、主に豚肉を煮込んでつくるものですが、地方によって特色があります。その中でも北東部モルダヴィア地方及び隣国モルドヴァの郷土料理がトキトゥラ・モルドヴェネスカです。イタリアのポレンタのような、コーンミールでつくるmamaligaママリガとチーズ、目玉焼きを添えます。 ルーマニアにはcasカシュというモッツァレラのような牛や羊のミルクからつくるフレッシュタイ […]
清張の推理、サスペンス作品を読むうえで面白さのひとつとなるのが素人探偵の活躍です。本来は犯罪捜査や素行調査などとは無縁のはずの人物が、事件に巻き込まれたり、あるいは自ら踊り込んだりして謎を解き明かしていきます。大抵の場合、すべてが闇の中にあって、事件の全体像などはまるで見通せない状況の中、小さなヒントを頼りに手探りのスタートです。ああでもないこうでもないと推理を巡らせながら、右往左往。ときにその […]
◆The Adventure of the Christmas Pudding and a Selection of Entrées(1960年) ポアロもの5篇にミス・マープルものの「グリーンショウ氏の阿房宮」”Greenshaw’s Folly”を組み合わせた短編集です。アメリカではこのかたちでの短編集は出版されず、”Double Sin and […]
ガンボはアメリカ南部ルイジアナの郷土料理。ルイジアナ以外でも南部アメリカを中心に広く食べられてきた料理です。この地域では、CreoleクレオールとCajunケイジャンのふたつの文化が共存します。大まかな括りとして、クレオールはフランスやスペインから最初に南部アメリカやカリブ地域へ移住してきた人たちで、ケイジャンは18世紀にカナダのAcadiaアケイディア(東部沿海州)から移住してきたフランス語圏 […]
12月21日または22日は、北半球で一年のうち昼がもっとも短く夜がもっとも長くなる冬至の日です。昔からゆず湯に入り、カボチャを食べるという習慣がありますね。日本だと南北での差異を考慮したとしても、日の出から日の入りまでは9時間から10時間はあるでしょう。ですから、そこまで暗さを実感することはあまりないかもしれません。一方、同じ時期のヨーロッパを訪れると、まず一際暗いことに驚きます。朝になってもな […]