ポアロ席巻
ベルギー人の名探偵エルキュール・ポアロが見事に事件を解決するお話の中からお薦めをご紹介。テレビシリーズ「名探偵ポワロ」のデヴィッド・スーシェの姿でイメージが出来上がってしまっていると思われますが、以前にも書いている通り、小説に登場するポアロは身長が5フィート4インチ(約162cm)と非常に小柄です。卵形の頭をしているものの、禿げてはいません。そしてでっぷりとした肥満体系でもありません。少し頭の中の […]
ベルギー人の名探偵エルキュール・ポアロが見事に事件を解決するお話の中からお薦めをご紹介。テレビシリーズ「名探偵ポワロ」のデヴィッド・スーシェの姿でイメージが出来上がってしまっていると思われますが、以前にも書いている通り、小説に登場するポアロは身長が5フィート4インチ(約162cm)と非常に小柄です。卵形の頭をしているものの、禿げてはいません。そしてでっぷりとした肥満体系でもありません。少し頭の中の […]
クレタ島は、地中海に浮かぶギリシャ最大の島です。島の面積は8,450㎡あり兵庫県と同じぐらいの大きさですが、東西が約260kmもあって非常に細長い形状をしています。そのほとんどが地中海性気候の地域にあり、温暖で穏やかな気候です。南部の沿岸部分は北アフリカの砂漠気候が混じります。地勢は全体に山がちで、島の中央部に位置する標高2,456mのイディ山をはじめ、連なる2,000m級の山々と峡谷、川や湖が作 […]
日本のミステリーでは、詩や俳句、物語、その土地の伝説とか言い伝えなどに絡めたプロットをまとめて「見立て殺人」と呼んだりします。アガサ・クリスティの小説にもたくさんあり、特に童謡によるものが有名です。17世紀のフランスでペローによって出版された”Histoires ou contes du temps passé, avec des moralites”「昔ばなしと教訓」とい […]
メキシコやグアテマラで食べられているエビのスープCaldo de camarónカルド・デ・カマロンをつくります。殻付きのエビを用意して、殻で出汁を取りましょう。これに似たペルーのエビスープChupe de camaronesチュペ・デ・カマロネスは、エバミルクと溶き卵で仕上げる濃厚タイプです。 ●材料・下ごしらえ(4人分)エビ…16尾(殻付き)※エビの頭と殻をはずして背わたを取り除く。 頭と殻は […]
中学時代に、その当時からからよく通っていた渋谷の大盛堂書店へ行くと、色鮮やかなカバーイラスト[1]横溝正史の世界観を美しく表現した杉本一文による角川文庫版のイラストの文庫本がいくつか並んで平積みになっていました。そこで手にした「獄門島」が初めての金田一耕助。読書好きの母に聞いてみると、横溝や乱歩は好みでないと言ってはいましたが、それでも書架には横溝が5冊ほど。そこから金田一が登場するお話しを読みま […]
リトアニアの名物料理で、色鮮やかな冷製スープがŠaltibarščiaiシャルティバースチェイ。シャルティは冷たい、バースチェイはボルシチの意味です。リトアニアだけでなく、ラトビアやポーランド、ロシアなどでも食べられています。つくり方は至って簡単。ケフィアという発酵乳とビーツでピンク色になります。ケフィアは発酵する温度が25℃程度なので自家製が用意です。牛乳と混ぜて手軽につくれる種菌も売っています […]
Taken at the flood(1948年)エルキュール・ポアロが活躍するアガサ・クリスティの小説の中で、そこまで有名ではないけれども、とても面白くてお薦めできる作品としてご紹介します。ただし、内容はあくまでも利己的視点によるものなのでご容赦を。タイトルは、エピグラフ(題字)に書かれているウィリアム・シェイクスピア作「ジュリアス・シーザー」”The Tragedy of Juli […]
アヴゴレモノAvgolemonoとは、セファルディ料理の卵とレモンを使ったソースのこと。これに野菜や鶏肉、お米を加えたスープをつくります。アメリカなどではギリシャ料理として扱われていますが、もともとはセファルディムと呼ばれるスペインやポルトガルなどの南欧に移住したユダヤ人の料理です。セファラドはヘブライ語でイベリア半島を意味します。旧約聖書のオバデヤ書には、「セバラデにいるエルサレムの捕らわれ人は […]
ジェノヴェーゼGenoveseといえば北イタリアはジェノヴァGenovaのものを示す形容詞です。特にバジルを使ったペストPesto alla Genoveseは有名。日本でジェノヴェーゼ・パスタと聞いたらバジルペーストを使ったものを思い浮かべるでしょう。でも、イタリアでジェノヴェーゼ・パスタPasta alla Genoveseといえば、ナポリ名物の、牛肉と野菜を煮込んだソースに和えたパスタのこと […]
アガサ・クリスティの描く、名探偵エルキュール・ポアロが活躍する物語には短編も数多くあります。中にはその後の長編の布石となる、言わば習作的なお話もいくつか。日本で刊行されている短編集は独自に構成されたものもあり、原書そのままではありません。そんな短編小説集から、その内容を個人的な興味でご紹介します。(早川書房版をベースにしています) ●教会で死んだ男Sanctuary and other stori […]